KENJI SAWADA ACT KURT WEILL

1989年

アクトシリーズの第一作。
実は私はアクトシリーズはこの回しか見ていない。
しかもビデオの収録もなく、今となっては幻の公演かもしれない。

以下に、LIBERTYから抜粋。

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あくまでもディナーショーでなく、食事とステージの場所は違うというスタイルで、
全国ツアーのスペシャル版でしょうか?
宴会場にいすを並べて500人くらいの客席で…。
ハワイツアーでは、ないけれども動員に自信がないので、小さいホールでやるとか。

4/9(日)日本平ホテル 5/8(月)旭川パレスホテル
5/11(木)札幌パークホテル 5/15(月)16(火)盛岡グランドホテル 
5/23(火)24(水)沖縄グランドホテル 6/30(金)7/1(土)姫路キャッスルホテル
7/8(土)9(日)ホテルニューオータニ鳥取 7/12(水)13(木)大阪ロイヤルホテル 
7/14(金)松山全日空ホテル7/22(土)23(日)新潟グランドホテル
7/25(火)26(水)宝ガ池プリンスホテル7/28(金)30(土)厚木パークホテル
7/31(日) 8/1(火)北九州プリンスホテル8/6(日)7(月)名古屋観光ホテル
8/12(土)13(日)ニューオータニホテル


松山全日空ホテルの宴会場で、椅子を並べての公演で。
結婚式の新郎新婦が座るようなひな壇がステージで。
そこにバックの、小林靖弘(coba)ユニットが登場し、
本当に手を伸ばせば届く距離で、Julieが歌い、かつ演じる。

 

1989年 7月14日 松山全日空ホテル、

小林靖宏ユニット(アコーデオン、ヴァイオリン、クラリネット、
コントラバス、安藤芳広=パーカッション、テナーサックス)がそれぞれ右手から登場。

“天国から汽車がやってくる”の流れるなか、
会場右の通路からJulieがトレンチコートを着て登場。
場内のざわめきを無視するかのように三文オペラがはじまりました。

PM9:00開演のせいか、場内はいつもと違って、中年のカップル、初老の男性グループ(?)が多く、
すっかり大人の雰囲気。

あのJulieが何をやるのか。
そんな中、全てのものを圧倒してJulieが歌いはじめました。
ドイツがまだ東西に分断される前のベルリンを舞台に展開されます。
“モリタート・マック・ザ・ナイフ”からすぐに長セリフ…。

一人二役でマイクなしのJulieの声が響きわたります。
ずっと舞台をやってきて、そうとうきたえられた様子です。
ある時は歌舞伎役者のように、表情豊かに、
またある時はピエロのように、おどけてみせて。
みんな固唾を飲んでステージの Julieを見つめます。
きたない拡声器を肩にかけて“サムライ”を歌います。
客席に背を向けスピーカーだけを客席に向け、
また、マイクのスイッチをON OFFにさかんに切り替えて“ア・ア・ア …”

ステージを降りてきてステージすぐ下の通路を歩くなんて、昔なら考えられないことです。

50分くらい過ぎてようやくJulieのご挨拶。

東京グローブ座という大変すばらしい劇場ができてそこで歌手としては、
貸してくれないので、知恵を絞ってそれなら、沢田研二ACT・・・とすれば良い。
丁度クルトワイルの三文オペラのことを知って、それで行こうと。
マスコミ嫌いのJulieのこと、口コミで評判を呼び、全国に持って行きたい。
会場はん〜ホテルがある、と。
ディナーショーのお誘いが随分前からたくさんあったけれど、全て断ってきた僕としては、
会場だけを貸して欲しかったけれど、ホテルとしても美味しいところを取りたいし、
ということで食事とコンサートというパターンになりました。

三部構成で、常に流れる“マック・ザ・ナイフ”。ほぼ2時間のステージでした。
歌詞以外の長セリフをひとことも間違えず、とうとうと流れるように歌うように聞こえました。
いつもの乗り乗りのコンサートとは違った けれど、
なんとも言えない充実したステージでした。

アンコールは“マック・ザ・ナイフ”
その後、Julie一人舞台に出てきて万雷の拍手を浴びて満足そうでした。
「歌手というより役者だよなあ」という男性の言葉が耳に残りました。

1 天国から汽車がやってくる。
2 モリタート・マック・ザ・ナイフ 
3 男はいつも悲しい兵隊
4 ヒモ稼業 
5 サムライ 
6 海賊の花嫁ジェニー 
7 サムライの間奏曲 
8 私は船を待っている
9 君をのせて 
10 まほろば 
11 勝手にしやがれ 
12 約束の地へ 
13 大いなる眠り、都市よ、K.Sへ 
14 マック・ザ・ナイフ 
15 ベルリンの月 
16 ロゥリング・シティ 
17 ユーカリ・タンゴ 
18 天国への囁き 
19 時の過ぎゆくままに 
20 逃亡者 
21 背中まで45分 
アンコール;マック・ザ・ナイフ

 

とても良い席でした。一番前の真ん中の通路でした。

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突然、何故アクト・クルトワイルなのか。

まだ売れていない、小林靖宏さんとの共演。
先見の明がある、とその後、思ったものです。

最初、ホテルニューオータニ鳥取へ行く予定でしたが事情があって急遽松山へ。
申し込みが早かったため、とても良いお席を確保できました。
20センチくらいの壇上ですから、目の前でJulieが歌う、というのは
最高の状況でした。薄暗い会場で、フラットな床でしたから、
後ろの席の方には、ほとんど見えないのでは?と思ったほどでした。

この公演の印象が強すぎて、他のお芝居になかなか足が向きませんでした。
ビデオがないのが、惜しまれます。

 

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