libert17

の歴史・Part17

1999/8/1 ★INDEX(クリックしてね）
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1993.1月 190号

93年大河ドラマ『琉球の風』尚寧王役。Julieが主役、とは思わなかったけど、東山クンが主役とは…。 ★戻る

1993．2月　191号

1992年のACTサルバドール・ダリから…。；見せるにしろ、観せるにしろ、ひきつけられてしまう。沢田研二、稀有のエンターティナー。そのオーラのような魅力を感じてから、はや２０年が過ぎようとしている。そういえば、私が沢田研二という歌手の存在を知ったころ、人気歌手といった肩書きのほうが似合っていた。しかし、彼は、歌うたいのコートをあっさり脱ぎ捨ててしまう。歌手だけでなく、役者としても、オーラを漂わせるのだ。これは、もういけない。どんどん彼の放つオーラの深みにはまる。
才能とは、もしかしたら、狂気ではないだろうか。非凡であるためには、少なからず狂気が必要か。沢田研二の才能を通して、狂気が見え隠れする。ただ、彼の狂気はなぜか、どことなくやさしい。灼熱の太陽あふれる情熱。スペインは遠い。スペインの狂気、ダリ･･･。遠いはずのスペインが沢田研二の後方にあった。
～前略～まずは、真のエンターティナーを目指して試行錯誤を繰り返す沢田の大いなる実験精神に拍手を送らねばなるまい。派手なコスチューム、ペタンチックなせりふの数々、倒錯的なジェスチャー。これまで、沢田がヒット曲にこめてきた『あやかし』のファクターをダリの生涯にだぶらせて、アクトする。大仰（おおぎょう）なヒゲをつけコミカルにふんぞり返って、強烈な自意識のモノローグを吐き続ける沢田の『ダリ』は、まさしくGS・タイガース時代から背負ってきた沢田自身の宿命、自負を想像させる。演出の加藤直が採用したのは、不安定に傾斜した舞台。滑り落ちそうな不安を漂わせながら、半長靴を踏ん張って虚勢を張ってみせる。そこにいるのは、ダリなのか、ジュリーなのか。
それにしても、アイドル的人気のスタートから、沢田はよくぞ成り上がったものだ。世紀末へ向かう時代の感覚をうまくつかんで、歌い続けた孤独なスター。デカダンス、ノスタルジア、暗い情熱。あえて派手さの中にくるみこんだ毒によって、沢田は着実に日本の演歌型風土と折り合った新しいスタイルを確立した。【3/7神戸新聞より】
★巻上公一；３月１６日、いままでのシリーズは音楽家だったのに、４作目で大胆にも、画家のダリを持ってきたのが、けっこう難しかったかもしれない。選曲がちょっと苦しかったかなあ、というところがあったが、いくら演技しようとジュリーなんだなあってのは誰にも真似できない、それにしてもジュリーの下を見下ろすような、いつも歌うときの視線は、ダリの表情にもともと似ていたのには驚かされた。篠井英介や斎藤克己が若い魅力ある実力をみせてくれるが、ジュリーファンが見向きもしないのは、やはり歌の力の大きさだろう。アコーディオンの小林靖宏が特によかった。
★伊藤興多郎　３月２１日、よく出来た歌謡ショウ。熱心なオバサマ、オネエサマ達の熱に視線に見守られてジュリー、仮面で登場。特にあのコールマン髭で。｢屁の臭いを好む、プップッ。さいざんす。｣とコミカルにいかがわしげに、ダリを演じる。アコーディオンを中心としたスパニッシュアレンジ冴え全２１曲。特に♪ァサブランカ・ダンディ♪は、秀逸。ジュリーには♪アマポーラ♪的ミディアムスローのバロックがよく似合う。ロックとか意識せず欧羅巴路線を確立していくのが、彼にとっての年を重ねていく一つの方法ではないだろうか。K.ワイル、B.ヴィアン、N.ロータとおいしいごちそう、シングルカットしていく位の気構えが欲しい。年取った太ったと云われようとやはり華のなる人です。
BAZOOKA高級感を狙ってフルモデルチェンジしたバズーカの新しいキャラクターとして沢田研二が登場。ジュリー独特の色気が画面いっぱいにふりまかれる。コンサート会場ふうのセットは調布の大映スタジオに設営された。ガウディ調のステージ美術は、衣装担当の早川タケジ氏のデザイン。早川氏の描いたイラストをプロジェクターで拡大投影して再現、９日間かけて作った。撮影当日、メークを済ませたジュリーがステージに登場。目線やアングルをカメラマンと相談し、カットを決めていく。撮影は、挿入曲をプレーバックしながら行われたが、ジュリーのほうも、『くちぱく』でなく熱唱。これがプレーバックされる曲に勝ってしまうほど、よく通る。スタジオ中に響きわたる肉声にスタッフ一同うっとり。コンサート本番さながら、熱気ムンムンの撮影風景だった。【テレビジョン　CM最前線より】
MUSIC Beautiful World沢田研二；阪神タイガースの久々の快進撃とともに『眠っていた元タイガース』もようやくお目覚めになったようだ。最新アルバム♪Beautiful World♪ は、これまでの不振をまとめて帳消しにする会心作。当たり前だけど、やっぱりジュリーは、スーパースターだったんですね。私見を言わせてもらうならば、『変調』は渡辺プロの後輩、吉川晃司の台頭からだったような気がする。『若さ』への過剰意識が、スーパースターを狂わせたようで、ムリムリの８ビートで、ムリムリのシャウトしたり、マニアックなクルト・ワイル作品に挑戦したり。『外野』からは、やらなくてもいい試行錯誤にしか見えなかったのだが…。しかし案ずるより産むが易し。覚和歌子が全作詞を手がけ、今一番ノッて来た、楠瀬誠志郎ら８人が参加した今回のアルバムは、初夏のようなさわやかさ。肩の力の抜けたジュリーの自然体が実に心地いいのである。昔は好きだったけど、最近はキライになっていた人に、超おススめの一枚だ。；石山　裕（Ｈ４．６.１６　スポニチ）
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1993．3月　192号

音楽劇　【漂泊者のアリア】　藤原義江の生涯を音楽劇に。
ＮＨＫホール；6/27(日）6/28(月） 6/29(火)6/30(水)7/1(木)7/2(金)、大阪フェスティバルホール；7/9(金)7/10(土)7/11(日)、福岡サンパレス；7/14(水)7/15(木)、愛知県芸術劇場ホール；7/28(水)7/29(木)、12.000円～ 3.000円　
★ＴＶ人間発見1992.10.23　読売新聞夕刊より； (『流れてやまず』について…、｢広い土地(中国)に身を置いてみると、不思議に緊張感がなくなり、自分なりにソフトな主人公を演じられたような気がします。出来あがりですか？好きですよ、とても』）
Ｑ：『琉球の風』出演に関しては？｢琉球に日本が侵略した動乱期の物語で、僕の想像を超えています。まだ全体は見えませんが、萩原健一も出ていましてね。こういう役がくる年齢になったんだなと感動しています。｣
４４歳、その年齢を｢まだ中途半端｣という。昭和４２年にザ・タイガースの一員としてデビュー、ＧＳの波な中で人気を得た後にソロ活動を始め、♪危険なふたり♪♪勝手にしやがれ♪などをヒットさせ、一方で俳優業にも力が入る。この世界に入って２５年の歳月が流れた。｢今も元アイドル｣と見られちゃう。自分でも意識してしまい、どうもいかんですね。でも仕事の折り合いはついています。役者は、待つ仕事。依頼された中から選んで演じ、歌手の方は積極的に仕事をする。均衡は保っています。」一年に一枚のＣＤを制作する。最新作は、♪Beautiful　World♪そしてコンサートで歌う。この秋、早大、慶大などの学園祭に招かれているが、｢母がファンでしたという年齢の人たちの前で歌うのは、不思議な気分。若者の前に出ると頑張っちゃう」と言う。
今までの節目は？とたずねると｢デビューとグループ解散。それからソロで大胆な衣装を化粧をお見せし、『太陽を盗んだ男』で映画に興味を持ちました、そして渡辺プロからの独立。」
そして今後は？｢執念としてＣＤを出し続け、舞台と映画とドラマも。｣と意欲的で｢５０歳になったら、元アイドルだったんだってね、と言われるようになりたいと思っています。かっこいい役じゃなくて、ぶざまで無力な男なんかを演じたいとも思っています。｣と心境を語った。
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1993．4月　193号

沢田研二トークショー　私は無口な少年だった～　団塊の世代、ベビームーマーと呼ばれて～
4/29(木)博多全日空ホテル　①12：00～　　②17：00～　18.000円、 5/2(日)5/3(月)帝国ホテル　 ①13：00～　　②17：30～　24.000円、 5/31(月)大阪全日空ホテル　　①12：00～　　②17：00～　18.000円、
ちょっと話はかわりますが…。
フジＴＶ系『並木家の人々』というドラマ、ご覧になりましたか？武田鉄也、陣内孝則らが、去年から呉にロケに来ていましたが、ウラ話を少し。脚本家の池端俊策という人が呉出身なのです。広島県立呉三津田高校の出身（ちなみに私もそうです）で、三津田高校の同窓会(同期会）のとき、池端氏の仲間が集まり、『一度、呉を舞台にドラマを作ってくれよ』という話で盛り上がったそうです。『それが実現するなら、おれたちの名前を使うことを許す。』ということになったのです。並木さんという私の母の友達の息子さんが、その“おれたち”の一人で、『並木家の人々』というタイトルになったわけです。何度か呉の中通の話や，シーンがありましたが、これにエキストラで出演した人たちが知人だったり、姪の友達の弟だったりしました。といっても、こちらのほうは、『出演した』ご本人しかわからない風では、ありましたが。
ドラマの中で『山手ホテル』が登場しましたが、(ロケは成田の全日空ホテル）呉三津田高校の住所が“山手”なのです。並木さんも山手にお住まいですし…。“シロクマ”というバーは私の中、高校時代の同級生の実家。呉駅が近代的(?)過ぎるので、吉浦駅を使っていました。ローカル色豊かなドラマでした。登場人物の名前は全て“仲間”の名前だそうです。

★アカデミー賞、石岡暎子さん受賞、おめでとう！
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1993．7月　196号

沢田研二トークショー　　私は無口な少年だった　～団塊の世代、ベビームーマーと呼ばれて～　1992.8.9(月)　18：00～　20.000円

★【もっと過激にパラダイス】　6/7(月)23：55～24：40　ＮＨＫ衛星第２放送、深沢敦(ボイストレーナー）戸川京子、（深沢氏は５年目のアクトシリーズでの中で【ニーノ・ロータ】＝３年前＝に女装で出演していました。【漂流者のアリア】の話でしたが、池田プロデューサーから“再来年だ、お前だけ決めている”と言われて…。客席をつかんで笑わせたい、そしてちっちゃなガッツポーズをしたいほうだから。歌になると、あら、歌手沢田研二じゃない、と言われるのがいやで、練習しています。業界の中にJulieファンが多く、ニーノ・ロータだから、シェークスピアだから来た、って顔をして、実はファンなのよって言う人がたくさんいます。プロデューサーも実はファンで…。
ラブ・シーンがへただねとって言われるのは、シャクだし、うまくやるのもアレだし…。【唐版、滝の白糸】の台本を途中まで読んで、ほくできないから、断ってと池田さんにたのんだのに、ミイラ取りがミイラになって、“沢田、やろうよ！”と・そのころ、すごい人気だったんでっすよ。
ちっちゃな声で歌うことを覚えた。ダリくらいから自然な声で歌えるようになった。舞台は楽しいことだけでなく、苦しみもあるんです。しんどいから快感もある。毎日同じには決してだきない。いつまでやっても、満足はしない。台本に対しては、何も言わない。注文をつけない。どこか太い、ブッといんです。

★この人とモーニングティー NHKおはようジャーナルより(6/17）
悩んでばかりいる尚寧王の撮影は３月いっぱいで終わりました。正座になれていないので、本番前に足のしびれが切れてしまって。沖縄へ行ったとき、沖縄の人、全員が協力してくれたのがうれしかった。
藤原義江、欧米で日本の歌曲を歌って受け入れられた人。発生方法もクラシックのようにと、言われても、一夜漬けではできない。できるだけ近づけると、ポップスでない、オペラや、クラシックでない新しいものになった。 ♪ハブの港♪♪荒城の月♪簡単だと思ってたんですが、これがけっこう難しい。刺激的なケイコです。演出が丁寧でユーモアがあってたのしいです。
藤原さんは何に対しても、一生懸命だった人で、オペラに情熱をかたむけていた。現実とオペラの世界が一緒になっていた。スキャンダラスだったけど、色々言われたけど、まだおおらかな時代だった。
スターとしてのJulie、実像とファンのイメージするものの差があるほどおもしろいし、自分でも楽しむところがある。４４歳の（もう４５歳？）普通の男だけど、落ち込むと、こんな仕事は向いてないかなと、思うこともある。暗いし、神経質だし、でもずぶとくなった。藤原さんも、ちまちましてないというか、スターの座に人気者に執着しない、すっきれている、ばかなほうがいい。自信家である。舞台に立つと、客席からエネルギーをもらえる。見られることで、照りかえせる。あつい視線で見られると、かえせるけど、ボヤーっと見られると、頑張れないかもしれない。ダメかもしれない。派手でないと！といわれるけれど、いつまでもそうはいかんでしょ。という自分もいて過渡期なんです。以前のことは忘れてもらってもいい。大人の男として、この世界での生き方をしていかないと。４４歳、４５歳は中途半端な年齢。いつまでも若いっていうのは、中途半端で終わってしまうと思う。
BUNKAMURA　シアターコクーン　オン　レパートリー　1993秋　　三文オペラ　：10/9～10/27
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ＮＥＸＴ

ＭＥＮＵ

1993.1月 190号	93年大河ドラマ『琉球の風』尚寧王役。Julieが主役、とは思わなかったけど、東山クンが主役とは…。 ★戻る
1993．2月　191号	1992年のACTサルバドール・ダリから…。；見せるにしろ、観せるにしろ、ひきつけられてしまう。沢田研二、稀有のエンターティナー。そのオーラのような魅力を感じてから、はや２０年が過ぎようとしている。そういえば、私が沢田研二という歌手の存在を知ったころ、人気歌手といった肩書きのほうが似合っていた。しかし、彼は、歌うたいのコートをあっさり脱ぎ捨ててしまう。歌手だけでなく、役者としても、オーラを漂わせるのだ。これは、もういけない。どんどん彼の放つオーラの深みにはまる。才能とは、もしかしたら、狂気ではないだろうか。非凡であるためには、少なからず狂気が必要か。沢田研二の才能を通して、狂気が見え隠れする。ただ、彼の狂気はなぜか、どことなくやさしい。灼熱の太陽あふれる情熱。スペインは遠い。スペインの狂気、ダリ･･･。遠いはずのスペインが沢田研二の後方にあった。～前略～まずは、真のエンターティナーを目指して試行錯誤を繰り返す沢田の大いなる実験精神に拍手を送らねばなるまい。派手なコスチューム、ペタンチックなせりふの数々、倒錯的なジェスチャー。これまで、沢田がヒット曲にこめてきた『あやかし』のファクターをダリの生涯にだぶらせて、アクトする。大仰（おおぎょう）なヒゲをつけコミカルにふんぞり返って、強烈な自意識のモノローグを吐き続ける沢田の『ダリ』は、まさしくGS・タイガース時代から背負ってきた沢田自身の宿命、自負を想像させる。演出の加藤直が採用したのは、不安定に傾斜した舞台。滑り落ちそうな不安を漂わせながら、半長靴を踏ん張って虚勢を張ってみせる。そこにいるのは、ダリなのか、ジュリーなのか。それにしても、アイドル的人気のスタートから、沢田はよくぞ成り上がったものだ。世紀末へ向かう時代の感覚をうまくつかんで、歌い続けた孤独なスター。デカダンス、ノスタルジア、暗い情熱。あえて派手さの中にくるみこんだ毒によって、沢田は着実に日本の演歌型風土と折り合った新しいスタイルを確立した。【3/7神戸新聞より】 ★巻上公一；３月１６日、いままでのシリーズは音楽家だったのに、４作目で大胆にも、画家のダリを持ってきたのが、けっこう難しかったかもしれない。選曲がちょっと苦しかったかなあ、というところがあったが、いくら演技しようとジュリーなんだなあってのは誰にも真似できない、それにしてもジュリーの下を見下ろすような、いつも歌うときの視線は、ダリの表情にもともと似ていたのには驚かされた。篠井英介や斎藤克己が若い魅力ある実力をみせてくれるが、ジュリーファンが見向きもしないのは、やはり歌の力の大きさだろう。アコーディオンの小林靖宏が特によかった。 ★伊藤興多郎　３月２１日、よく出来た歌謡ショウ。熱心なオバサマ、オネエサマ達の熱に視線に見守られてジュリー、仮面で登場。特にあのコールマン髭で。｢屁の臭いを好む、プップッ。さいざんす。｣とコミカルにいかがわしげに、ダリを演じる。アコーディオンを中心としたスパニッシュアレンジ冴え全２１曲。特に♪ァサブランカ・ダンディ♪は、秀逸。ジュリーには♪アマポーラ♪的ミディアムスローのバロックがよく似合う。ロックとか意識せず欧羅巴路線を確立していくのが、彼にとっての年を重ねていく一つの方法ではないだろうか。K.ワイル、B.ヴィアン、N.ロータとおいしいごちそう、シングルカットしていく位の気構えが欲しい。年取った太ったと云われようとやはり華のなる人です。 BAZOOKA高級感を狙ってフルモデルチェンジしたバズーカの新しいキャラクターとして沢田研二が登場。ジュリー独特の色気が画面いっぱいにふりまかれる。コンサート会場ふうのセットは調布の大映スタジオに設営された。ガウディ調のステージ美術は、衣装担当の早川タケジ氏のデザイン。早川氏の描いたイラストをプロジェクターで拡大投影して再現、９日間かけて作った。撮影当日、メークを済ませたジュリーがステージに登場。目線やアングルをカメラマンと相談し、カットを決めていく。撮影は、挿入曲をプレーバックしながら行われたが、ジュリーのほうも、『くちぱく』でなく熱唱。これがプレーバックされる曲に勝ってしまうほど、よく通る。スタジオ中に響きわたる肉声にスタッフ一同うっとり。コンサート本番さながら、熱気ムンムンの撮影風景だった。【テレビジョン　CM最前線より】 MUSIC Beautiful World沢田研二；阪神タイガースの久々の快進撃とともに『眠っていた元タイガース』もようやくお目覚めになったようだ。最新アルバム♪Beautiful World♪ は、これまでの不振をまとめて帳消しにする会心作。当たり前だけど、やっぱりジュリーは、スーパースターだったんですね。私見を言わせてもらうならば、『変調』は渡辺プロの後輩、吉川晃司の台頭からだったような気がする。『若さ』への過剰意識が、スーパースターを狂わせたようで、ムリムリの８ビートで、ムリムリのシャウトしたり、マニアックなクルト・ワイル作品に挑戦したり。『外野』からは、やらなくてもいい試行錯誤にしか見えなかったのだが…。しかし案ずるより産むが易し。覚和歌子が全作詞を手がけ、今一番ノッて来た、楠瀬誠志郎ら８人が参加した今回のアルバムは、初夏のようなさわやかさ。肩の力の抜けたジュリーの自然体が実に心地いいのである。昔は好きだったけど、最近はキライになっていた人に、超おススめの一枚だ。；石山　裕（Ｈ４．６.１６　スポニチ） ★戻る
1993．3月　192号	音楽劇　【漂泊者のアリア】　藤原義江の生涯を音楽劇に。ＮＨＫホール；6/27(日）6/28(月） 6/29(火)6/30(水)7/1(木)7/2(金)、大阪フェスティバルホール；7/9(金)7/10(土)7/11(日)、福岡サンパレス；7/14(水)7/15(木)、愛知県芸術劇場ホール；7/28(水)7/29(木)、12.000円～ 3.000円　 ★ＴＶ人間発見1992.10.23　読売新聞夕刊より； (『流れてやまず』について…、｢広い土地(中国)に身を置いてみると、不思議に緊張感がなくなり、自分なりにソフトな主人公を演じられたような気がします。出来あがりですか？好きですよ、とても』）Ｑ：『琉球の風』出演に関しては？｢琉球に日本が侵略した動乱期の物語で、僕の想像を超えています。まだ全体は見えませんが、萩原健一も出ていましてね。こういう役がくる年齢になったんだなと感動しています。｣４４歳、その年齢を｢まだ中途半端｣という。昭和４２年にザ・タイガースの一員としてデビュー、ＧＳの波な中で人気を得た後にソロ活動を始め、♪危険なふたり♪♪勝手にしやがれ♪などをヒットさせ、一方で俳優業にも力が入る。この世界に入って２５年の歳月が流れた。｢今も元アイドル｣と見られちゃう。自分でも意識してしまい、どうもいかんですね。でも仕事の折り合いはついています。役者は、待つ仕事。依頼された中から選んで演じ、歌手の方は積極的に仕事をする。均衡は保っています。」一年に一枚のＣＤを制作する。最新作は、♪Beautiful　World♪そしてコンサートで歌う。この秋、早大、慶大などの学園祭に招かれているが、｢母がファンでしたという年齢の人たちの前で歌うのは、不思議な気分。若者の前に出ると頑張っちゃう」と言う。今までの節目は？とたずねると｢デビューとグループ解散。それからソロで大胆な衣装を化粧をお見せし、『太陽を盗んだ男』で映画に興味を持ちました、そして渡辺プロからの独立。」そして今後は？｢執念としてＣＤを出し続け、舞台と映画とドラマも。｣と意欲的で｢５０歳になったら、元アイドルだったんだってね、と言われるようになりたいと思っています。かっこいい役じゃなくて、ぶざまで無力な男なんかを演じたいとも思っています。｣と心境を語った。 ★戻る
1993．4月　193号	沢田研二トークショー　私は無口な少年だった～　団塊の世代、ベビームーマーと呼ばれて～ 4/29(木)博多全日空ホテル　①12：00～　　②17：00～　18.000円、 5/2(日)5/3(月)帝国ホテル　 ①13：00～　　②17：30～　24.000円、 5/31(月)大阪全日空ホテル　　①12：00～　　②17：00～　18.000円、ちょっと話はかわりますが…。フジＴＶ系『並木家の人々』というドラマ、ご覧になりましたか？武田鉄也、陣内孝則らが、去年から呉にロケに来ていましたが、ウラ話を少し。脚本家の池端俊策という人が呉出身なのです。広島県立呉三津田高校の出身（ちなみに私もそうです）で、三津田高校の同窓会(同期会）のとき、池端氏の仲間が集まり、『一度、呉を舞台にドラマを作ってくれよ』という話で盛り上がったそうです。『それが実現するなら、おれたちの名前を使うことを許す。』ということになったのです。並木さんという私の母の友達の息子さんが、その“おれたち”の一人で、『並木家の人々』というタイトルになったわけです。何度か呉の中通の話や，シーンがありましたが、これにエキストラで出演した人たちが知人だったり、姪の友達の弟だったりしました。といっても、こちらのほうは、『出演した』ご本人しかわからない風では、ありましたが。ドラマの中で『山手ホテル』が登場しましたが、(ロケは成田の全日空ホテル）呉三津田高校の住所が“山手”なのです。並木さんも山手にお住まいですし…。“シロクマ”というバーは私の中、高校時代の同級生の実家。呉駅が近代的(?)過ぎるので、吉浦駅を使っていました。ローカル色豊かなドラマでした。登場人物の名前は全て“仲間”の名前だそうです。 ★アカデミー賞、石岡暎子さん受賞、おめでとう！ ★戻る
1993．7月　196号	沢田研二トークショー　　私は無口な少年だった　～団塊の世代、ベビームーマーと呼ばれて～　1992.8.9(月)　18：00～　20.000円 ★【もっと過激にパラダイス】　6/7(月)23：55～24：40　ＮＨＫ衛星第２放送、深沢敦(ボイストレーナー）戸川京子、（深沢氏は５年目のアクトシリーズでの中で【ニーノ・ロータ】＝３年前＝に女装で出演していました。【漂流者のアリア】の話でしたが、池田プロデューサーから“再来年だ、お前だけ決めている”と言われて…。客席をつかんで笑わせたい、そしてちっちゃなガッツポーズをしたいほうだから。歌になると、あら、歌手沢田研二じゃない、と言われるのがいやで、練習しています。業界の中にJulieファンが多く、ニーノ・ロータだから、シェークスピアだから来た、って顔をして、実はファンなのよって言う人がたくさんいます。プロデューサーも実はファンで…。ラブ・シーンがへただねとって言われるのは、シャクだし、うまくやるのもアレだし…。【唐版、滝の白糸】の台本を途中まで読んで、ほくできないから、断ってと池田さんにたのんだのに、ミイラ取りがミイラになって、“沢田、やろうよ！”と・そのころ、すごい人気だったんでっすよ。ちっちゃな声で歌うことを覚えた。ダリくらいから自然な声で歌えるようになった。舞台は楽しいことだけでなく、苦しみもあるんです。しんどいから快感もある。毎日同じには決してだきない。いつまでやっても、満足はしない。台本に対しては、何も言わない。注文をつけない。どこか太い、ブッといんです。 ★この人とモーニングティー NHKおはようジャーナルより(6/17）悩んでばかりいる尚寧王の撮影は３月いっぱいで終わりました。正座になれていないので、本番前に足のしびれが切れてしまって。沖縄へ行ったとき、沖縄の人、全員が協力してくれたのがうれしかった。藤原義江、欧米で日本の歌曲を歌って受け入れられた人。発生方法もクラシックのようにと、言われても、一夜漬けではできない。できるだけ近づけると、ポップスでない、オペラや、クラシックでない新しいものになった。 ♪ハブの港♪♪荒城の月♪簡単だと思ってたんですが、これがけっこう難しい。刺激的なケイコです。演出が丁寧でユーモアがあってたのしいです。藤原さんは何に対しても、一生懸命だった人で、オペラに情熱をかたむけていた。現実とオペラの世界が一緒になっていた。スキャンダラスだったけど、色々言われたけど、まだおおらかな時代だった。スターとしてのJulie、実像とファンのイメージするものの差があるほどおもしろいし、自分でも楽しむところがある。４４歳の（もう４５歳？）普通の男だけど、落ち込むと、こんな仕事は向いてないかなと、思うこともある。暗いし、神経質だし、でもずぶとくなった。藤原さんも、ちまちましてないというか、スターの座に人気者に執着しない、すっきれている、ばかなほうがいい。自信家である。舞台に立つと、客席からエネルギーをもらえる。見られることで、照りかえせる。あつい視線で見られると、かえせるけど、ボヤーっと見られると、頑張れないかもしれない。ダメかもしれない。派手でないと！といわれるけれど、いつまでもそうはいかんでしょ。という自分もいて過渡期なんです。以前のことは忘れてもらってもいい。大人の男として、この世界での生き方をしていかないと。４４歳、４５歳は中途半端な年齢。いつまでも若いっていうのは、中途半端で終わってしまうと思う。 BUNKAMURA　シアターコクーン　オン　レパートリー　1993秋　　三文オペラ　：10/9～10/27 ★戻る