曲名はカタカナで表示してあり、原曲のタイトルとは違うこともありますが、 笑って許してね。

NO. 10 昭和48年(1973) 3月25日発行

★特集"同棲時代"�U Y・Y記 お便り 公子 　放送時間が迫るにつれて、胸が高鳴り、最後迄見ていられるかしらと、とても不安でした。 それも見終わった今、“ファンに何の相談もなく(?)一方的すぎる”と言っていた自分を恥じています。 Julieの演技を低く評価していたわけでもないし、むしろ役者・沢田研二の誕生を期待さえしていたのに。 不安に反して、ラブシーンもとてもきれいで、イヤミもなく、そして抵抗なく画面に現れるJulieを ため息まじりで見つめていました。 ストーリーも良かったし、Julieのイメージが狂ってしまうこともなかったし…。ベッドシーンらしき ものが２〜３回ありましたけど、そのへんは、素人らしく（当たり前ですが）ほっとしました。 でもやはり好きな人の演じるラブシーンを見るのはいやなものです。どきどきして一人で顔が赤く なっちゃって。それはともかく、大変好評です。今まで、まるで歌手・沢田研二に無関係の 立場にあった人達がJulieを見直しているのです。こっちが驚いているくらい。もっとも歌をあれだけ 演じていらっしゃるのだかえあドラマであっても恐れるに足らないものです。 球根が美味しそうだからと言って食べてお腹をこわして苦しんでいる次郎はとても子供っぽく、 次郎に叱られて泣き喚く今日子がすごく子供っぽく見えたり、次郎が１つ年上なのに１つ１つの シーンでそれが反対になったり。２人とも子供の心を持ったまま大人になったという感じを受けました。 今日子が仕事をしている次郎に話しかけて、最後に次郎に叱られるというシーンは、かつての Julieとファンとを思い出させてくれました。ききわけのない子を怒ったあのJulieです。 次郎の中にJulieを見るなんてとても嬉しかったんです。 怒っているJulieにビクビク、次郎が『結婚しよう』って言った時には涙が思わずポタリ。 酔っ払っている演技は最高。Julieと梶さん持つキャラクターを生かしての演出で 一段とさえていました。ただひとつ心配なことは、これからいろんなところからドラマ出演の声 がかかって歌のほうがおろそかになりはしないか、という事なんです。Julieも勿論そのことは 充分にお考えになっていらっしゃるとは思いますが。ステージのJulieに惹かれて今の私が あるのですから。 ★特集"同棲時代"�V スクラップ＜朝日新聞2/22　キュー欄より＞ 壊れそうな陶器の愛。＜サンデービッグプレゼント＞の９０分ドラマ第２作『同棲時代』は、 不確かな時代の、不確かな人間の存在感を青い紗幕越しに見せる様な作品であった。 今日子と次郎の結びつき。２人の間には“大事”を決行したようなものものしさはない。 極めて日常的な同棲という愛のかたち。けれど何かしらよりどころのない手ざわりの不確かな日常。 甘えあい、傷つけいあい、やがて身ごもり流産する今日子の言葉に、よく｢もし別れたら…」が 出てくる。その不安はやはり同棲という形からくるｍのなのか。結婚という形式を無視したほどの ２人がどこかで“形式”におびえている。結婚したらどう変わるというのか。同棲の上に 結婚届という紙片が１つ加わるだけなのに。やはり“不確かな２人”なのだ。 すべて形式の中で息を潜める現代の人間にとって形式からはみ出る事は、むしろ人間らしく呼吸し、 存在することなのだ。結婚という形式と、愛（同棲）という行動と、どちらに人間が存在するかー とドラマは問いかける。 しかし、描写は決して、そんな問題意識をむき出しにしない。 原作の劇画（上村一夫）のどことなく幼くて、はかないフィーリングを伝えようとしたのか（山田 太一脚本・竜至政美演出）ドラマは叫ばない。 生命感はうすいが、それだけに透明でいつもゆらいでいるガラスの橋の感触。もっと象徴と暗示の 手法を詩的イメージの高揚に使ってもよかったくらいだ。 ＜週刊TVガイド　意見・異見203＞ ９０分ドラマ『同棲時代』は、最近の傑作だった。いいドラマを見た時に感じる心よい興奮を 残した。娘と青年が出会い同棲し、妊娠、流産を経て１つの静かな境地に至る。｢結婚しようか。 したら何が変わるんだろう」という青年へ、｢ねえ本当に結婚する？」と自らへともなく問いかける 娘。原作は評判の劇画という。だが、このドラマ、はやり風俗にも新しがりやの主張にもおもねらず、 孤独な二人の１つの愛、として描き出した。そこに成果があったと思う。 かつてどこにでもあった様な不確かな愛情物語としての展開だった。だがラストの娘の問いかけは、 現在を呼吸している二人であることを、鮮やかに印象づける。 生活臭のうすいタレント沢田研二と梶芽衣子との二人で、これほどまでに実在感を持たし得たのは、 脚本と演出の力だったろう。娘のモノローグは、よけいだが、にくい演出である。 このドラマが他のメディアの人気におぶさって出来たものとしても、それはかまわない。 テレビドラマとして自立していたのだ。が反面それは、脚本家達の日ごろの怠慢をいみしないだろうか。 受け身のテレビなんてふがいないこと！ 女の側から描いた虚構の世界が、これだけの好印象を残すと、女の同棲志向者をあおりそうである。 女としては、男の側から描けば、全く違ったものになっただろうか。 ＜毎日新聞　マイク一言この１ヶ月＞ 「同棲時代」に若い人の投書が特に目立った。 宮武昭夫プロデューサーは、「テレビから姿を消している詩のある青春ドラマを作ってみたい」ので この原作をとりあげたという。 「形式よりお互いを育てあげる愛の大切さを教えられた」(女子大生) というように、同棲という言葉のもつ陰湿さは感じられず、むしろ“美しいラブストーリー”として 若い人の目に映ったようだ。単発番組をしたは珍しく1500通にあまる投書が局に殺到しているという。 ３〜４０代の主婦からのも多い。「娘と一緒に見て考えたいから再放送を…」というもので、 局でも希望に添えるよう再放送を検討中という。 （注；3/11再放送されました。） ファン心理とは　文；S・Y　　 1月の日劇公演以来、東京公演が5月までありません。それでも各地の音協公演(川崎・京都・藤沢など) を見に行かれるファンは良いとして、東京のファンは全く無視状態の現在、もうどうでもいい ような開き直った感じがしないでもないファン心理。 ……… お互いに離れようとしているのでしょうか。Julieの方で今までのファンから離れたいので しょうか。あれ程密接だったJulieとファンのつながりがたった4ヶ月の間に大きな変化となって 表われてきているのです。過去は再び戻っては来ないけれど、未練があります。TGでもない、PYGでもない ステージと客席がひとつになった沢田研二と井上バンドの素晴らしいステージが見たいのです。 デビューから７年目。今なおJulieは、栄光の道を歩み続けています。でもファンはそれに 満足できない、何かひとつピンとこないのです。 私達ファンのわがままなのでしょうか。それとも独占欲が強いのでしょうか。忘れようとしても 忘れられない、離れようよしても離れられないのに、何かにさえぎられていて、あせりのような 複雑な心境に悩まされている昨今です。 2/15　川崎音協 1部は、平日の午後で空席が目立ち、２部は気分的にもう一つ満足しきれないまま、ちょっとがっかり しました。場内の雰囲気がどうもあわなくて、せっかくのステージがもう一つ盛り上がらなかったです。 Julieの歌やその他に何の不満もないのに、いつのまにか変化している客席がそんな気持ちにさせて しまったのかもしれません。 よそよそしいというか、真のファンばかりじゃないけいか、特に後ろのほうは、話し声や、おせんべい の音、歌に関係のないささやきや笑い声。頻繁の出入り等、数えあげたらきりがない程。そんな 中にいたら、そっちのほうに気を取られてしまって、肝心のステージのほうへ、心を 向けることができなくなってしまうのです。 ステージと客席の間にぴりっとした緊張感がないのです。 地方に行くともっとひどくて、Julieも時々思い余って怒りを爆発させているみたいです。 タイガース時代からの長い間の教育が実って、リサイタルやワンマンショーのムードが 素晴らしくなった矢先に、こうなのです。ジャズ喫茶の結びつきが大きな交流だった事をやっぱり 痛感しています。一方通行で、悲しいです。 長年ファンでいた人達には、物足りなさを感じるきょうこの頃です。 お便り 公子 会報、ありがとうございました。一瞬にして読んでしまうのが、とても惜しいのです。 私も19才、来年は成人式ですが、この年齢にJulieはご自分の道を歩んでいらっしゃったんだと 思うと、なんだか自分が小さくて世の中に甘えすぎてるみたいに思います。Julieは今年、25歳。 自分も同じ様に年をとっているのに何となくJulieが大人としてどんどん進んで行かれるようです。 “最近Julieのファンになった人は楽だと思います。何故なら思い出がないから”という言葉に 強く心を打たれています。思い出は時として私の心に邪魔な影を残し、前に進もうとする気持ちを 引っ張ります。ふっと昔を思って楽し時もあるけれど、それより何かやはり満たされなくて、 今のJuliえを思って空しさから逃れています。思い出は思い出、でも何のわだかまりもなくJulieを 思う時、タイガースのJulieが重なるのもおかしなものです。 "ザ・タイガース・シペシャル"　どうしてもこの時期になると、タイガースが出てくるんですね。 ずっと昔からJulie一人であったような気がしたり、タイガースがつい最近までいたように思えたり…。 2/7の放送でJulieのおっしゃった『そういう事は忘れたい。忘れられないけど。』 と笑い乍らまるで冗談を言ってらっしゃるかのようなあの言葉、それがすべてを言い表して いる様に思えました。そして『誰かがめくってくれれば（過去の思い出）… 全部覚えている』言葉を強めて『１回きりとか、ファンが要望したから というんじゃ絶対やりたくない。 本気で一からやり直そうというんならやってもいい』 私には、タイガースを一番愛していたいるのは、Julieだと思えるんです。ステージをやりたくない っていうのは、決してタイガースを拒否しているのではなくタイガースを最高の思い出としてとって おきたいから、安易に使われたりするのがお嫌なのだと思います。 その時々を真剣に生きている、過去は関係ないんです。サリーはタイガースは自分にとって 人生の花であったとおっしゃったけど、Julieの花はまだまだ大きなものだと思います。 常に今を大事にされてきてそして現在のJulieがある。そう思う時、私はファンとしての誇り を感じます。40代、50代になっても、お互いに信じていられるJulieとファンでありたいと思います。 ★新曲♪危険な二人♪4/21発売